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目次

クラミジア感染症
淋病
梅毒
性器ヘルペス
HIV・エイズ
尖圭コンジローマ
マイコプラズマ・ウレアプラズマ
B型肝炎
C型肝炎
性器カンジダ症
トリコモナス感染症
ケジラミ症
性器伝染性軟属腫
軟性下疳
赤痢アメーバ症
亀頭包皮炎
アデノウイルス
疥癬
ボーエン様丘疹症
性病性リンパ肉芽腫(鼠径リンパ肉芽腫)
その他

STI疾患別(男性に特化した内容であり、女性に関しては省略してあります)

クラミジア感染症

概要

クラミジアには3種類あります。オウム病という病気の原因となるクラミジア・シッタシー、クラミジア肺炎という病気の原因となるクラミジア・ニューモニア、そして性感染症で問題となるクラミジア・トラコマティスです。クラミジア・トラコマティスは、すべての性感染症の中で世界的にも最も多いものになります。性器同士の接触はもちろんですが、口→性器、性器→口、口→口でも感染します。

淋病

概要

淋菌は、クラミジアと並んで性感染症の原因となる菌の中で頻度が多いものになります。淋菌はナイセリア属という菌の種類に属しますが、その中でナイセリア・ゴノレアというタイプが性感染症を引き起こします。同じナイセリア属の中には、口腔内などにいる常在菌(悪さをしない)も存在します。

梅毒

概要

梅毒は、トレポネーマ・パリダムという菌が粘膜や微小な傷から体内に侵入し発症する性感染症です。メディアでもここ最近の急増に関する内容が流れていたため、ご存知の方も多いことと思います。10年前は年間に700人くらいだったものが2018年には7000人を超え、実に10倍もの増加をみせております。梅毒は性感染症でありますが、梅毒に罹患した女性が妊娠するとお腹の中で赤ちゃんにも梅毒が感染してしまい(先天梅毒)、生後赤ちゃんの発育に異常が出てきてしまうこともあります。

性器ヘルペス

概要

性器ヘルペスとは、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)1型、または2型による感染によって生じる性感染症です。性器ヘルペスと似た名前の病気に、口唇ヘルペスがあります。口唇ヘルペスも性器ヘルペスと同じくHSVが原因となり、幼少期からの家族との接触により口唇に感染して疲労時など免疫が低下した時に発症するものです。かつては、「1型が口唇ヘルペス、2型が性器ヘルペス」と区別されており、前者は性感染症とは考えられておりませんでした。しかし、オーラルセックスによって1型が相手の性器に感染しうるので、型による区別は出来なくなり、口唇ヘルペスも性感染症の範疇として考えてもおかしくないものと思われます。
HSVは性器に感染すると神経を伝わって上行し、腰の近くの神経に潜伏します。そして、疲労が重なった時などにその潜伏しているHSVが下行して、性器ヘルペスが再発するという特徴があります。現代の医療では、一度感染したHSVを体の中から完全に排除することは出来ません。しかし、HSVが相手に感染するときは基本的には症状が出ている時でありますし、その症状の出現(再発)を限りなく少なくすることは可能です。

HIV・エイズ

概要

エイズは、HIV(Human Immunodeficiency Virusヒト免疫不全ウイルス)というウイルスが、人間の血液に入って起こる感染症です。 HIVは、CD4陽性細胞(リンパ球の一種で、細菌やウイルスなどの病原体から身を守る「免疫」の働きをする細胞)に入り込んで、CD4 陽性細胞を破壊(平均2.2日で破壊)していきます。しかし、HIVに感染してもすぐに免疫の力は弱くなりません。CD4陽性細胞は壊され てもすぐに新しく作られるからです。感染初期は、自覚症状もほとんどありません。したがって、検査を受けない限り、感染者自身もHIV に感染したことに気付きません。感染していても特徴的な症状が出ていない人をHIV感染者といいます。
HIV感染者の体内では、数年から10数年かけて、HIVが徐々に増えていき、新しく作られるCD4陽性細胞よりも壊されるCD4陽性細 胞が多くなるために免疫の働きが少しずつ低下していきます。このため、健康なときにはかかりにくい感染症や悪性腫瘍にかかったりしま す。こういう病気にかかった状態を、エイズ(AIDS:Acquired Immune Deficiency Syndrome後天性免疫不全症候群)といいます。

尖圭コンジローマ

概要

尖圭(せんけい)コンジローマは、HPV(Human Papillama Virusヒト乳頭種ウイルス)が性器に感染することで生じる性感染症です。
HPVは、女性の子宮頚癌の原因ウイルスとして有名です。HPVには悪性化しやすい高リスクタイプ(16型、18型など)と、悪性化しにくい低リスクタイプ(6型、11型など)があり、子宮頚癌は高リスクタイプになります。一方、尖圭コンジローマは90%以上が低リスクタイプが原因となっております。

マイコプラズマ・ウレアプラズマ

概要

性行為の後に尿道炎や咽頭炎の症状を起こしているにもかかわらず、クラミジアや淋菌が検出されない(非クラミジア性非淋菌性)場合の原因菌として考慮される細菌が、マイコプラズマやウレアプラズマです。肺炎の原因菌として有名なマイコプラズマとは種類が異なります。2012年から国内でも検査できる(保険適用はされておりません)ようになり、マイコプラズマ2種類、ウレアプラズマ2種類を検出できます。

B型肝炎

概要

B型肝炎はHBV(B型肝炎ウイルス)による性感染症です。しかし、感染経路で一番多いのは母子感染(垂直感染)であり、これは性感染症ではありません。母親の血液や体液を介して胎児にHBVが感染してしまうものです。性感染症としては、やはり血液や体液を介してHBVが感染します。我が国の成人における急性B型肝炎の多くは、性感染症と考えられております。HBVの感染で厄介なのは、急性B型肝炎の10~20%が慢性肝炎といって生涯HBVに感染した状態になってしまいかねない点です。慢性肝炎は放置していると、肝硬変や肝臓がんへと進行していき、命にかかわる場合があります。ただ、現在は治療薬の開発も進んでいるため、早期に治療介入すれば普段通りの生活を送ることも可能になっております。

C型肝炎

概要

C型肝炎はHCV(C型肝炎ウイルス)による性感染症です。ただし、性行為によって感染する確率は他の性感染症よりかなり低いものとなっております。しかし、CSW(Commercial Sex Worker)やMSM(Men who have Sex with Men)では、そうでない人に比べてHCVに対する抗体保有率が高く(つまり感染の既往があるという意味)、性感染症として捉えておくことは必要であります。そして、HCVの一番の問題点は、非常に高い慢性化率にあります。B型肝炎が10~20%でしたが、C型肝炎の場合は60~70%にもなります。C型肝炎も慢性化して放置していると、B型肝炎の慢性化と同様に肝硬変や肝臓がんへと進行し命にかかわる場合が出てきます。しかし、C型肝炎の場合はB型肝炎以上に治療薬の開発の進歩が目覚ましく、100%に近いレベルでHCVの排除が可能になりました。

性器カンジダ症

概要

性器カンジダ症は、真菌(カビ)の一種であるカンジダによる感染症です。主に女性の膣や外陰に見られ、男性の性器でカンジダが検出されることは多くはありません。また、カンジダによる感染は性行為に伴うものもありますが、それよりも免疫が下がるような状態(疲労、ストレス、睡眠不足、糖尿病、免疫抑制剤使用中など)や抗生物質の内服で発症することの方が多いのが特徴です。
しかし、感染機会があるのであれば、性病としてのカンジダを考慮しないといけません。

トリコモナス感染症

概要

トリコモナスは原虫(単細胞の微生物)であり、主に女性の膣に感染(膣トリコモナス症)します。それが、性行為によって男性にも感染する性感染症です。しかし、下着、タオル、便器、浴槽で感染する場合もあるため、性交経験のない方や幼児にも感染がみられることがあるため、性感染症ではない側面もあります。
しかし、感染機会があるのであれば、性病としてのトリコモナス感染症を考慮しないといけません。

ケジラミ症

概要

ケジラミ症は、吸血性昆虫であるケジラミによる性感染症です。似た名前に、「アタマジラミ」や「コロモジラミ」がありますが、前者は保育園などの集団、後者は不衛生な環境で発生し性感染症ではありません。ケジラミは毛の根元に卵を産み付け、セメントのようなもので固めます。そして、成虫になるまでに3~4週間、成虫になってから3~4週間生き、その間に30~40個の卵を産みます。

性器伝染性軟属腫

概要

伝染性軟属腫とは、いわゆるミズイボのことで、子どもに多く見られます。しかし、成人でも皮膚の接触で感染することを考えると、性感染症として捉えることも必要になります。特にアトピー性皮膚炎など、乾燥肌の方に感染いやすいという特徴があります。

軟性下疳

概要

軟性下疳とは、軟性下疳菌(Haemophilus ducreyi)による性感染症です。日本では戦後直後に時々見られましたが、最近ではほとんど発生しておらず、あるとすると東南アジアで感染してそれが日本に帰国後に発症する形です(輸入性感染症)。潜伏期間が短く痛みも強いので、性行為どころではなく感染が広がることはありません。

赤痢アメーバ症

概要

赤痢アメーバ症とは、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)という原虫よる感染症です。糞便中に排出されるため、感染経路は糞口感染となります。つまり、肛門を舐めたり、肛門に触れた手指で口に触れることによって感染が成立します。一方、不衛生な環境下では赤痢アメーバに汚染された水や食物も存在し、それを摂取することによっても感染は成立(経口感染)するため、この場合は性感染症ではありません。性感染症としては、MSM(Men who have Sex with Men:男性同性愛者)で流行しやすいことがわかっております。

亀頭包皮炎

概要

亀頭包皮炎とは、亀頭や包皮に炎症があるものを総称したものです。性感染症の場合もありますが、多くが性感染症ではありません。①刺激によるもの、②疲労・ストレスによるもの、③細菌感染によるもの、④カンジダによるもの、⑤その他一般皮膚疾患によるもの、の5つに分類できます。頻度もおおよそ、この順番通りとなっております。

アデノウイルス

概要

アデノウイルスには51種類の型があります。その型の種類によって、気管支炎、咽頭結膜熱(プール熱)、急性胃腸炎、出血性膀胱炎など引き起こします。そして、咽頭扁桃や膣や肛門を介して尿道にも感染を起こし、またはその逆の感染が成立するため性感染症の側面もあります。さらに、非クラミジア性非淋菌性尿道炎の原因の内、アデノウイルスが3番目に多いという報告もあるため、意外と尿道炎の原因になることが多いのです。

疥癬

概要

疥癬は、ヒゼンダニという小さなダニが皮膚に寄生して起きる感染症です。介護施設など皮膚の接触が多い環境で発生しやすいため、同じく皮膚の接触を伴う性行為によっても感染するので性感染症としての側面もあります。普通の免疫力を持っていれば、感染しても全身に5匹程度しかおらず感染力も強くはありませんが、免疫力が低下している方が感染すると「角化型疥癬」といって全身に数百万匹の疥癬が増殖し、非常に強い感染力を持つ場合もあります。

ボーエン様丘疹症

概要

ボーエン様丘疹症は、尖圭コンジローマと同様に、HPV(Human Papillama Virusヒト乳頭種ウイルス)が性器に感染することで生じる性感染症です。しかし、尖圭コンジローマが低リスクタイプ(6型、11型など)の感染がメインだったのに対し、ボーエン様丘疹症は高リスクタイプ(16型が多く、その他18型、31型、33型など)の感染が原因となります。しかも、長期間放置するとボーエン病(陰部にできるものをケイラー紅色肥厚症と言います)や有棘細胞ガンというガンに伸展していく可能性があります。

性病性リンパ肉芽腫(鼠径リンパ肉芽腫)

概要

性病性リンパ肉芽腫(鼠径リンパ肉芽腫)は、クラミジアによる性感染症です。日本では稀であり、熱帯地域での感染が多くなっております。

 

以下は性感染症ではありませんが、陰部に発症しうる病気です

陰部湿疹

概要

読んで字のごとく、陰部にできる湿疹です。陰部に赤みやかゆみが出ます。夏場の蒸れ、冬場の乾燥、アトピーなどお持ちの方などで発症しやすいです。陰嚢(玉袋)に湿疹が出来て何度も掻いていると、陰嚢の皮膚がゴワゴワしてきます(苔癬化といいます)。

治療

ステロイド外用薬、抗アレルギー薬(アレルギーが原因ではなくても痒みを抑える効果があります)の内服薬

固定薬疹

概要

ある薬(アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤、テトラサイクリン系抗生物質、総合感冒薬など)を飲んでから数分~数時間経つと、いつ も同じ部位にかゆみや刺激感を伴う紅色の円形の皮疹が出て色素沈着を残す特殊な薬疹です。口周りや手足、そして陰部に生じやすいです。

治療

原因薬剤の使用中止

脂漏性角化症

概要

脂漏性角化症は別名、老人性疣贅とも言われるように加齢に伴い、特に顔面、頭部、体幹にみられるイボです。直径1~2cmで灰褐色~ 黒褐色で隆起していることが多いです。これが陰部に生じることもあります。

治療

治療不要
美容上の問題などから切除(液体窒素、レーザー、外科的)

接触皮膚炎

概要

接触皮膚炎は、何らかの外界物質の刺激、あるいは外界物質に対するアレルギー反応です。いわゆる「かぶれ」です。赤み、水ぶくれ、びらん、かゆみ、痛みなどの症状が出ます。身につけている下着、外用薬、コンドーム、オーラルセックス時の相手側に塗られているリップクリームや口紅、原因物質を触った手による自慰行為、シリコンボール、性器ピアスなどで、陰部に症状が出る可能性があります。

治療

原因物質の除去、ステロイド外用薬、抗アレルギー薬の内服

帯状疱疹

概要

帯状疱疹は、幼少期に罹った水疱瘡(みずぼうそう)の原因ウイルスが大人になって再活性化して発症します。帯状疱疹ウイルスは1度感染すると神経節(神経の根元)に潜伏し、疲れやストレスがきっかけとなって再活性化してくるという特徴があります。そして、全身のどこにでも発症いうるのですが、これが陰部に発症すると、見た目や症状が性器ヘルペスに似ていることから、性病ではないかと心配になる方がいらっしゃいます。実は、帯状疱疹ウイルスは性器ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルスと親戚であり、症状や見た目が似ているのです。しかし、帯状疱疹は左右どちらか一方に限局し、しかも神経の走行に沿って出現(「帯状」疱疹の名前の由来)し、また、痛みが残存(帯状疱疹後神経痛と言います)いうるという特徴があります。

治療

抗ウイルス薬の内服

扁平苔癬

概要

扁平苔癬は、手足や口腔や爪によくできる炎症です。降圧剤の一部、C型肝炎、カラーフィルム現像液、歯科金属などが原因になることもありますが、詳細な原因はわかっておりません。地図状で灰紫色の皮疹であり、中央部が陥凹した盛り上がりがあります。これが陰部に出来ることもあり、梅毒や性器ヘルペスに似ています。

治療

明らかな原因があればそれを除去、ステロイド外用薬

陰嚢被角血管腫

概要

陰嚢被角血管腫は、陰嚢に2㎜大の赤色から赤褐色の柔らかい結節であり多発します。高齢者に多く、時に衣服などの擦れで破れて出血し、下着が汚れて驚く場合があります。皮膚の下の血管が拡張して生じるものです。

治療

治療不要

硬化性リンパ管炎

概要

硬化性リンパ管炎は、陰茎の包皮(亀頭の下あたりに多い)に出現する索状・蛇行状のしこりです。陰部のしこりというと梅毒などが考えやすいですが、この硬化性リンパ管炎は物理的な刺激(長時間、頻回の自慰行為など)などにより皮下のリンパ管が一時的に閉塞してリンパ管が腫れるものです。ほとんど痛みなどはありません。

治療

刺激を与えず安静にしていれば、4週間ほどで消失します

開口部形質細胞症

概要

開口部形質細胞症は、境界明瞭で光沢のある赤みやびらん、微細な赤色点がみられ、頬粘膜や口唇や亀頭部に生じる炎症です。ほとんど症状はありません。慢性の経過をたどり、何度も繰り返します。亀頭部の場合は包茎の方に発症しやすく、また高血圧や糖尿病も原因の1つと考えられております。雑菌の感染を伴いやすく、細菌性亀頭包皮炎を合併することもあります。

治療

ステロイド外用薬、抗生物質外用薬、包茎の場合は包皮環状切除(包茎治療)、高血圧や糖尿病のコントロール

炎症性皮膚疾患(毛嚢炎、炎症性粉瘤)

概要
毛嚢炎

毛穴の奥の毛根を包んでいるものを毛嚢(または毛包)といいますが、その部分に細菌感染(主に黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌)が起こり炎症を生じたものを、毛嚢炎(毛包炎)といいます。毛穴がある所にはどこでも発生しえますが、汗をかきやすい部分や毛の処理をした部分に生じやすくなります。痛みなどの症状はあまりありません。

炎症性粉瘤

まず粉瘤(アテロームともいわれます)とは、原因はよくわかっておりませんが、成り立ちとしては皮膚の表面の構成物が皮内や皮下に落ちて袋を形成し、その中に粥状をした垢や脂が貯まってできた固まりで真ん中にやや黒っぽい点が見られることもあります。皮膚に密着して周りより硬く触れます。そこに細菌感染が起こり炎症を起こすと赤く腫れ痛みを伴います。その状態を炎症性粉瘤といいます。この炎症性粉瘤の皮膚が破れると、中から膿汁と臭い粥状の固まりが排出されます。疲労やストレスなどが蓄積していると、炎症を起こしやすくなります。

治療

抗生物質の外用薬や内服薬

傍外尿道口嚢胞、陰茎縫線嚢胞

概要

傍外尿道口嚢胞(ぼうがいにょうどうこうのうほう)と陰茎縫線嚢胞(いんけいほうせんのうほう)は、両者とも半透明で比較的軟らかい良性の嚢胞(液体が貯留した袋状の腫れ物)です。前者は外尿道口(尿の出口)に接しその片側あるいは両側にでき、後者は外尿道口(尿の出口)から陰茎の裏側~肛門にかけての縫線上(ほうせんじょう、中心線)に1個~数個みられます。発症年齢は出生時から幼少期が最も多く、次に10歳代での発症が多くみられます。一般的に先天性ですが、尿道の外傷・炎症・感染が原因になることがあります。多くは無症状ですが、陰茎縫線嚢胞の12.5%に細菌感染が起こるため、そのような場合は痛みや陰茎の腫れがみられます。また、ある程度の大きさになると尿線(おしっこが描く線)の異常や美容上問題になることもあります。

治療

治療不要
美容上の問題などあれば切除(針を刺して中の液体を抜いても再発しやすい)
細菌感染がある場合には抗生物質の外用薬or内服薬

脂肪腫

概要

脂肪種は、皮下に脂肪組織が局所的に蓄積したものです。全身のどこにでも発生しえますが、稀に陰部(陰茎、陰嚢など)に発生します。
基本的には無症状で、拡大していくこともほとんどありません。

治療

治療不要
美容面で気になる場合には形成外科にて外科切除

フォアダイス、真珠様小丘疹症、包皮腺

概要
フォアダイス

陰茎の腹側(裏側)または側面にできた白~黄褐色のブツブツのことです。 正常であれば毛包に付属する形であるはずの皮脂腺が、毛包とは関係なくできたもの(独立脂腺)です。口唇や頬粘膜にできることもあります。成人男性の約50~60%に見られます。

真珠様陰茎小丘疹

亀頭の縁に沿ってほぼ全周にわたり、周囲の皮膚と同色か少し褐色で1㎜程度の大きさのブツブツがきれいに1列ないし2列に並んだものです。真皮(表皮と皮下組織の間)の血管の増生と線維化からなります。成人男性の約20~30%に見られます。

包皮線

陰茎小帯(陰茎の亀頭と包皮をつなぐ裏筋)の両側にできるブツブツのことです。タイソン腺ともいわれています。このブツブツの正体は、フォアダイスと同じく皮脂腺です。ちょうどこの部分に恥垢が溜まりやすく、不潔になり異臭の原因にもなります。
※上記3つとも「尖圭コンジローマ」と誤診され、無駄な治療をされている方がいらっしゃいます。経験のある医師による正確な診断が必要になります。

治療

治療不要
美容面で気になる場合には形成外科にて外科的切除

ベーチェット病

概要

ベーチェット病は、繰り返す口内炎、様々な皮膚病変、眼病変、消化器病変、大血管病変、神経病変など多彩な症状を伴う難治性疾患です。
その中で、「外陰部潰瘍」が性感染症(梅毒など)と間違えられることがあります。これは特に陰嚢に発症しやすく、境界明瞭な深い潰瘍を形成し、治癒後は瘢痕(大きなカサブタのようなもの)を残します。

治療

コルヒチンという薬や免疫抑制剤が使われます。

外傷

概要

ズボンのチャックで包皮を挟んだり、オーラルセックスにて相手の歯が当たったりして陰部に傷が出来てしまうパターンがあります。もちろん、これは性感染症ではありません。しかし、傷がつくとその部分の皮膚のバリアが無くなってしまうので、性感染症の原因菌や原因ウイルスが入りやすい環境にはなってしまうため、傷ができた時には完全に治るまでは性行為はしないことをおすすめします。

治療

抗炎症の外用薬

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