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梅毒

概要

梅毒は、トレポネーマ・パリダムという菌が粘膜や微小な傷から体内に侵入し発症する性感染症です。メディアでもここ最近の急増に関する内容が流れていたため、ご存知の方も多いことと思います。10年前は年間に700人くらいだったものが2018年には7000人を超え、実に10倍もの増加をみせております。梅毒は性感染症でありますが、梅毒に罹患した女性が妊娠するとお腹の中で赤ちゃんにも梅毒が感染してしまい(先天梅毒)、生後赤ちゃんの発育に異常が出てきてしまうこともあります。

潜伏期間(感染してから症状出るまでの期間)
  • 第1期・・・3週間~3ヵ月
  • 第2期・・・3ヵ月~3年
  • 第3期・・・3年~10年
  • 第4期・・・10年以上
感染部位

亀頭部~陰茎、肛門、咽頭、口唇部~口腔内

症状
第1期
  • 初期硬結・・・亀頭部~陰茎に1㎝前後の軟骨用のシコリができる。痛みなし、かゆみなし。
  • 硬性下疳・・・初期硬結の周囲の浸潤が強くなって硬く盛り上がり、中心部に潰瘍を形成する。痛みなし、かゆみなし。
    ※初期硬結や硬性下疳は口唇や手指などにも生じうる(陰部外初期硬結、陰部外下疳)
  • 無痛性横痃・・・感染部位周辺のリンパ節(足の付け根、首など)が硬く腫脹してくる。痛みなし。
第2期
  • 梅毒性バラ疹・・・体幹を中心に、顔面・四肢に1~3㎝ほどの淡紅色斑。第2期で最初に出てくる症状で、かゆみなし。
  • 丘疹性梅毒・・・5~10㎜くらいのぶつぶつが体幹や顔面、四肢に出る。
  • 梅毒性乾癬・・・1㎝前後の円形で赤黒い斑が、手のひらや足の裏にできる。その部分の皮がむけたりもする。
  • 膿疱性梅毒・・・白~黄色の内容物があるぶつぶつが体幹や顔面、四肢に出る
  • 扁平コンジローマ・・・淡紅色~灰白色で、表面がザラザラしている隆起性腫瘤。肛門や陰部周囲によくできる。名前が似ているが、尖圭コンジローマとは異なる。
  • 梅毒性脱毛・・・頭皮全体が脱毛したり、またえんけいの脱毛がまばらに(虫食い状)みられる。
  • 梅毒性アンギーナ・・・扁桃や軟口蓋に、びらんや潰瘍を伴う発赤・腫脹がみられる。
第3期(医療の発達した現在では、ほとんどみられない)
  • ゴム腫・・・皮膚、骨、筋肉、臓器(肝臓や腎臓など)にゴムのような弾力のある1㎝以上の大きさの腫瘤ができます。
第4期(医療の発達した現在では、ほとんどみられない)
  • 大動脈瘤・大動脈炎・・・梅毒が大動脈に感染し、動脈瘤や動脈炎を起こし、最終的には破裂して死に至る。
  • 脊髄癆・・・手足の麻痺、歩行障害、認知症を起こす。
検査

血液検査(迅速検査、精密検査)
※感染機会から4週間経過していれば検査可能です。

治療

抗生物質の内服または注射

料金表
検査
  • 梅毒定量検査(血液)
治療
  • 抗生物質内服(14日)
  • 高用量抗生物質(14日)
  • 筋肉注射(1回で4週間効果継続)

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